四畿内(読み)しきない

精選版 日本国語大辞典 「四畿内」の意味・読み・例文・類語

し‐きない【四畿内】

和泉国成立以前の畿内四か国の総称大倭(やまと)河内(かわち)摂津(せっつ)・山背(やましろ)の四か国。霊亀二年(七一六)に和泉監(げん)が置かれる一方、設置・廃止時期はいずれも不明ながら芳野監が史上見られる。天平一二年(七四〇)に和泉監は廃止され、四か国にもどるが、天平宝字元年(七五七)和泉国の再設置により畿内は五か国に固定する。よつのうちつくに。
[補注]「書紀‐持統六年四月」に「四畿内の百姓(おほみたから)の、荷丁(もちよほろ)と為(な)れる者の、今年の調役(えつき)(や)めたまふ」の例が見られるが、諸本に訓がない。「よつのうちつくに」と訓読したか。

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デジタル大辞泉 「四畿内」の意味・読み・例文・類語

し‐きない【四畿内】

都に近い4か国。大和やまと山城摂津河内かわちをいう。奈良時代に河内から和泉いずみを分置し、五畿内となった。よつのうちつくに。→畿内

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世界大百科事典(旧版)内の四畿内の言及

【畿内】より

…中国,日本などの王城ないし皇居周辺の特別行政区域。日本では大和,河内,摂津,山背(城)の4ヵ国からなり四畿内とよばれたが,のち河内国から和泉国が分かれ,五畿内となった。畿内制が定められた時期は大化改新にさかのぼる。…

※「四畿内」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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