直交座標を定めたxy平面において,点(a,b)が複素数α=a+bi(a,bは実数で,iは虚数単位)を表していると考えるとき,この平面のことを複素平面,またはガウス平面といい,点(a,b)のことを単に点αという。図1の点A,Bはそれぞれ複素数4+4i,-5+6iを表している。xy平面を複素平面と考えたとき,x軸のことを実軸といい,y軸のことを虚軸という。この表示によって複素数を幾何学的に考察することが可能になる。点αを複素平面上にとると,ᾱ(αの複素共役),-α,-ᾱは図1のようにそれぞれx軸に関して対称な点,原点に関して対称な点,y軸に関して対称な点となる。またαの絶対値は原点からαまでの距離である。さらに複素数αがベクトルで表されていると考えると,複素数の加法,減法,実数倍は平面のベクトルの演算と同じになる(図2)。また複素数の乗法は極形式を用いると簡明に記述できる。
→偏角
執筆者:斎藤 裕
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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