躊躇(読み)チュウチョ

デジタル大辞泉 「躊躇」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐ちょ〔チウ‐〕【××躇】

[名](スル)あれこれ迷って決心できないこと。ためらうこと。「躊躇なく断る」「行こうか行くまいか躊躇する」
[類語]逡巡ためらい猶予遅疑二の足を踏む

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「躊躇」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐ちょチウ‥【躊躇・蹰躇】

  1. 〘 名詞 〙
  2. あれこれと迷って心をきめかねること。ぐずぐずすること。ためらうこと。躊蹰(ちゅうちゅう)。ちゅうちょう。
    1. [初出の実例]「愁人冷不睡。中夜起躊躇」(出典:本朝文粋(1060頃)一・秋夜感懐〈橘在列〉)
    2. 「上人は南方にて行さきざきの風景を愛して躊躇せんずるほどに、早くはかへるまいぞ」(出典:中華若木詩抄(1520頃)下)
    3. 「丑松もまた、其秘密ばかりは言ふことを躊躇して居る」(出典:破戒(1906)〈島崎藤村〉六)
    4. [その他の文献]〔楚辞‐九弁〕
  3. ( 形動タリ ) 物事に動じないでゆったりしていること。落ちついて従容としていること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「平沙閑点検、曲浦独蹰躇」(出典:菅家文草(900頃)三・新月二十韻)
    2. [その他の文献]〔荘子‐外物〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android