遅疑(読み)チギ

デジタル大辞泉 「遅疑」の意味・読み・例文・類語

ち‐ぎ【遅疑】

[名](スル)疑い迷って、すぐに決断しないこと。ぐずぐずためらっていること。
「暫く―する様子であったが」〈谷崎吉野葛
[類語]躊躇ためらい猶予逡巡二の足を踏む

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精選版 日本国語大辞典 「遅疑」の意味・読み・例文・類語

ち‐ぎ【遅疑】

  1. 〘 名詞 〙 疑い迷ってすぐに決行しないこと。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「天茲に時を与へたり、暫くも遅疑すべからず」(出典:御伽草子・秋の夜の長物語(南北朝))
    2. [その他の文献]〔後漢書‐董卓伝論〕

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普及版 字通 「遅疑」の読み・字形・画数・意味

【遅疑】ちぎ

ためらう。唐・白居易陶潜の体に効(なら)ふ、十六首、十五〕詩 是(ここ)を以て人の 、一を同じうす 但だ未だ生死を知らず 兩(ふたつ)ながら何如(いかん) 遲疑して未だ知らざるの 且(しばら)く酒を以て(たの)しみと爲さん

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