ごすいでん

改訂新版 世界大百科事典 「ごすいでん」の意味・わかりやすい解説

ごすいでん

説経節の曲名佐渡七太夫正本で刊行年代は不詳。熊野権現の本縁を説く語り物は中世以来盛んに流布されたが,これは浄瑠璃風に六段に構成している。帝の寵愛一身に受けたごすいでん(五翠殿)女御は,胎内に子を宿すが嫉妬に狂う后たちの讒言ざんげん)にあって山中で斬られる。首のない骸(むくろ)から乳を出して,生まれた王子を養育するごすいでんの母性は感動的で,大地の生命力を現し,また,成長した王子が后たちに向かって女人成仏説教を説くなど女性と熊野の深い因縁を暗示する。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「ごすいでん」の解説

ごすいでん
(別題)
ごすいでん

歌舞伎・浄瑠璃の外題
元の外題
五翠殿
初演
享保5.秋(京・万太夫座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

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