ねそ(読み)ネソ

デジタル大辞泉 「ねそ」の意味・読み・例文・類語

ねそ

副詞「ねそねそ」から》鈍重で気が利かないこと。また、そのような人。
大宮司の―殿がいつの間にやらちょろまかし」〈浄・猿丸太夫鹿巻毫

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ねそ」の意味・読み・例文・類語

ねそ

〘名〙
① 刈柴・薪などを束にするのに用いる、クロモジの皮・マンサクの皮・フジヅルなどの称。
※名語記(1275)四「樵夫か山にて薪をゆふ、ゆひそをねそとなづく、如何。答、ねりそ也。和哥にもねるや、ねりそといへり。又云、なはしろの反はなそをねそといへるにや。縄代の義、さもやと覚へ侍べるもの也」
② 植物「がまずみ(莢蒾)」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕
③ 植物「くろもじ(黒文字)」の異名。〔物類称呼(1775)〕
④ 植物「まんさく(満作)」の異名。

ねそ

〘名〙 (副詞「ねそねそ」から) 言語動作が重厚・遅鈍であること。鈍重で黙々としていること。また、その人。特に、近世上方で用いた。ねっそり。
※雑俳・軽口頓作(1709)「いふものじゃかならずねそがいひ所」
浮世草子・世間姑気質(1772)四「顔が美しい故、得てあんなねそがおはごとを仕出し、外に女房子などをこしらへて置くもの」

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