満作(読み)マンサク

デジタル大辞泉 「満作」の意味・読み・例文・類語

まん‐さく【満作】

穀物がよく実ること。豊作。「豊年満作
マンサク科の落葉小高木。山地に生え、2、3月ごろ葉より先に、枝いっぱいに黄色い花が咲く。花びら線状で4枚ある。葉は菱状円形か倒卵形で互生し、秋に黄葉庭木にもする。 春》「―に滝のねむりのさめにけり/楸邨
[類語]豊作豊熟豊穣

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精選版 日本国語大辞典 「満作」の意味・読み・例文・類語

まん‐さく【満作】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 穀物がよくみのること。豊作。
    1. [初出の実例]「且為令満作御田」(出典:上杉家文書‐建久七年(1196)一〇月・肥前仁比山収納使入物等停止下文)
  3. ( 形動 ) 完全に作ること。満足に生むこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「人間一人は土神(うぶすな)御手伝、三世の諸仏の御取立にあらざれば、満作(マンサク)にはあらざるぞ」(出典:談義本・艷道通鑑(1715)三)
  4. 建物などが完成すること。
    1. [初出の実例]「御影堂同年号十四年に御建立、のちの年に御本堂御満作了」(出典:本福寺跡書(1560頃)妙専尼懐妊夢相之事)
  5. マンサク科の落葉小高木。本州、四国、九州の山地に生え、庭木ともされる。高さおよそ三メートル。葉は互生して柄をもち、扁倒卵形で質厚く、上面は脈が落ち込んでしわのように見え、縁の上半部は鈍鋸歯(きょし)がある。早春、葉に先だって黄色の四弁花が咲く。花弁線形。果実は卵球形で短毛を密生、熟すと二裂して黒い種子をはじき出す。葉は咽喉カタルのうがい薬にされ、樹皮で蛇籠などをつくる。和名は、豊年満作の満作の意で、枝いっぱいに花をつけるところからとも、春早く「まっさきに」咲く花の意ともいう。漢名金縷梅をあてるが、誤用。《 季語・春 》 〔日本植物名彙(1884)〕

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動植物名よみかた辞典 普及版 「満作」の解説

満作 (マンサク)

学名Hamamelis japonica
植物。マンサク科の落葉小高木,園芸植物,薬用植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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