ドゥームズデー・ブック(読み)どぅーむずでーぶっく(英語表記)Domesday Book

翻訳|Domesday Book

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドゥームズデー・ブック」の意味・わかりやすい解説

ドゥームズデー・ブック
どぅーむずでーぶっく
Domesday Book

1086年に、ウィリアム1世の命により、イングランド全体の封建所領を調査した土地台帳。全国を7分して調査し、ウィンチェスターに調査原簿を集めて同年末に編纂(へんさん)された。二巻よりなり、一巻はエセックスノーフォークサセックスを除く他の州についてまとめられており、二巻は上記三州に関するものである。王をはじめ、聖俗界貴族の所領について、保有者名、面積、犂隊(れいたい)数、農民数、そのほか森林、牧草地などを示す。調査目的については、徴税のためあるいは国勢把握のためなど諸説あるが、1066年と86年の時点について調査してあるため、その間の変化を示す点でも貴重な史料である。

[富沢霊岸]

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百科事典マイペディア 「ドゥームズデー・ブック」の意味・わかりやすい解説

ドゥームズデー・ブック

1086年イングランド王ウィリアム1世が徴税の必要上作成させた土地台帳。ほぼ全国土の都市・荘園ごとに,面積,市民・農民数から犂(すき)の数に至るまでくわしく記録されている。イギリス中世史研究の重要な史料。ドゥームズデーは〈最後審判の日〉の意味

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ドゥームズデー・ブック」の解説

ドゥームズデー・ブック
Domesday Book

1086年ウィリアム1世が徴税の目的で作成させた土地調査簿。イングランドのほぼ全国土にわたるきわめて詳細なもので,イングランド中世史研究の最重要史料の一つ

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