ル・シャトリエの法則(読み)ル・シャトリエのほうそく(英語表記)Le Chatelier's law

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ル・シャトリエの法則」の意味・わかりやすい解説

ル・シャトリエの法則
ル・シャトリエのほうそく
Le Chatelier's law

熱力学的平衡移動に関する法則。ある熱力学的平衡状態にある系が,外部からの作用で平衡を乱された場合,その作用の効果が弱められる方向にその系の状態が変化するという法則。たとえばアンモニア合成反応において水素窒素の混合気体に圧力を加えると,加圧効果を少くする方向,すなわちアンモニアの生成する方向にその系の状態は変化する。 1884年 H.L.ル・シャトリエによって発表されたが,のちに K.F.ブラウンによって補足されたため,ル・シャトリエ=ブラウンの法則ともいう。この法則は熱力学的関数極値をとるということから熱力学的に導かれ,またオンサーガーの相反定理に基づいた一般化も試みられている。

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法則の辞典 「ル・シャトリエの法則」の解説

ル・シャトリエの法則【Le Chatelier's law】

平衡にある系に外力が加えられたとき,系は外力の効果を弱める方向に変化する.ル・シャトリエの原理*ル・シャトリエ‐ブラウンの法則*などとも呼ばれる.

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