京都御苑(読み)キョウトギョエン

デジタル大辞泉 「京都御苑」の意味・読み・例文・類語

きょうと‐ぎょえん〔キヤウトギヨヱン〕【京都御苑】

京都市の中心部にある東西約700メートル、南北約1300メートルの区域。京都御所仙洞御所大宮御所および京都迎賓館を囲む、面積約63ヘクタールの公園。環境省が管轄する国民公園として常時開放されている。公家屋敷・庭園等の遺構が保存され、散策・休養・歴史探勝などの場として親しまれている。
[補説]同じ区域内にある京都御所・仙洞御所・大宮御所は宮内庁、京都迎賓館は内閣府が管理し、京都御苑には含まれない。

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日本歴史地名大系 「京都御苑」の解説

京都御苑
きようとぎよえん

宮内庁所轄の京都御所・大宮おおみや御所(仙洞せんとう御所を含む)などを範域に含む環境庁所轄地。北は今出川いまでがわ通、東はおよそ寺町てらまち通、南は丸太町まるたまち(旧春日小路)、西は烏丸からすま(旧烏丸小路)で限られる。東西約七〇〇メートル、南北約一千三〇〇メートル、四周を石垣で囲む。面積約九平方キロ。

今出川通に面して今出川御門、寺町通に面して石薬師いしやくし御門・清和院せいわいん御門・寺町御門、丸太町通に面して堺町さかいまち御門(正門)、烏丸通に面して下立売しもたちうり御門・はまぐり御門・中立売御門・いぬい御門の九門がある。

平安京の条坊では、左京二条四坊一保(一町・八町)・同四保(九町・一六町)の四町、左京二条三坊四保一六町の一町、左京一条三坊三保(一三町・一四町)・同四保(一五町・一六町)の四町、左京一条四坊全域の一六町、左京北辺三坊の二町、左京北辺四坊の八町及び京域外(左京北辺三坊・四坊の北)の約一〇町、総計約四五町の地にあたる。

当地域は、大内裏・官衙に近接していたこともあり、平安京造都以来、藤原氏一門を中心に多くの公家邸宅が営まれた。「拾芥抄」によれば、采女うねめ(官衙町)西北せいほく院・染殿そめどの高倉殿たかくらどの京極殿きようごくどの枇杷殿びわどの井戸殿いどどの(又県ノ井戸、一条北、東洞院西角)清和せいわ院・なつめ院・鷹司殿たかつかさどの小一条こいちじよう院・(花)ざん院などがあったことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「京都御苑」の解説

京都御苑

京都府京都市上京区にある公園。1869年の東京遷都後に荒廃した京都御所周辺を整備したもの。園内には京都迎賓館があるほか、宮家・公家邸宅の遺構を有する。

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