1947年(昭和22)旧皇室財産のうち皇居外苑、新宿御苑、京都御苑が公園として国民に開放されたもので、環境省の所管に属する。63年北の丸公園も閣議決定により皇居外苑に加えられた。皇居外苑(北の丸地区を含む)は、114.9ヘクタールで、そのうち皇居前広場はクロマツと芝生を中心として、北の丸地区は森林公園として整備されている。新宿御苑は明治時代における代表的庭園で、近代西洋庭園といえる。58.3ヘクタールの苑内には1500本の桜樹のほか全苑にわたり花木が整備されており年間約100万人の入園者が訪れている。京都御苑は京都市のほぼ中心に位置し、南北に1300メートル、東西に700メートルの長方形をした敷地のうち、京都御所などを除く65.3ヘクタールの苑地で、京都市の中央公園的な役割をも果たしている。都市公園法に基づく公園ではないが、いずれも大都市の中の貴重な公園緑地として重要な役割を果たしている。なお国民公園とは別に、宮内庁所管の皇居東御苑(ひがしぎょえん)(内苑)が68年一般に公開されている。
[池ノ上容]
…これらの整備状況は都市計画区域内人口に対して全国平均で1971年度末に1人当り2.8m2,81年度末に4.3m2,96年度末に7.3m2と伸びているが,大都市では東京都区部が4.48m2,大阪市が3.3m2(いずれも1996年度末)で,ロンドン(25.3m2)やニューヨーク(29.1m2)に比べてかなり低い水準である。
[自然公園と国民公園]
日本の自然公園は,すでに1931年の国立公園法がその根拠法規になっているが,57年に同法を廃止し,かわって自然公園法が成立した。この自然公園は,国立公園,国定公園,都道府県立自然公園の3種に分けられている。…
※「国民公園」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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