初紅葉(読み)ハツモミジ

デジタル大辞泉 「初紅葉」の意味・読み・例文・類語

はつ‐もみじ〔‐もみぢ〕【初紅葉】

その秋、初めて色づいた紅葉 秋》「―はだへきよらに人病めり/草城
かさねの色目の名。表は萌葱もえぎ、裏は薄萌葱

はつ‐もみじば〔‐もみぢば〕【初紅葉】

上代は「はつもみちば」》「はつもみじ1」に同じ。
「めづらしとが思ふ君は秋山の―に似てこそありけれ」〈・一五八四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「初紅葉」の意味・読み・例文・類語

はつ‐もみじ ‥もみぢ【初紅葉】

〘名〙
① 秋の時節になって初めて色づいた紅葉。はつもみじば。《季・秋》
伊勢物語(10C前)九六「かへでのはつもみぢをひろはせて」
② 襲(かさね)色目の名。表は萌葱(もえぎ)で、裏は薄萌葱のもの。
③ (①が秋口に色濃くなるところから、「秋」に「飽き」をかけていう) 遊女のてくだの一つ。自分に飽きてきた遊客を、再びもとのように自分に夢中にさせる手法
浮世草子・新吉原常々草(1689)上「此外に近年初紅葉といふひでん有」
初潮のこと。
※雑俳・火燵びらき(1738)「月水とはまだ白川のはつ紅葉」

はつ‐もみじば ‥もみぢば【初紅葉】

〘名〙 (「はつもみちば」とも) =はつもみじ(初紅葉)
万葉(8C後)八・一五八四「めづらしと吾が思ふ君は秋山の初黄葉(はつもみちば)に似てこそありけれ」

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