十便十宜(読み)ジュウベンジュウギ

デジタル大辞泉 「十便十宜」の意味・読み・例文・類語

じゅうべん‐じゅうぎ〔ジフベンジフギ〕【十便十宜】

画題の一。中国文人李笠翁(李漁)が、山居にはそれぞれ10の便と宜とがあるとうたった詩を主題としたもの。池大雅いけのたいが与謝蕪村合作の画帖が有名。

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精選版 日本国語大辞典 「十便十宜」の意味・読み・例文・類語

じゅうべん‐じゅうぎ ジフベンジフギ【十便十宜】

〘名〙 東洋画の画題の一つ。中国、清初の文人、李漁(りぎょ)廬山(ろざん)のふもと別荘を営み、山居生活便宜には十便と十二宜とがあることを詠んだ十便十二宜詩をもとに描いたもの。池大雅・与謝蕪村合作の画帖(国宝)が有名。

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百科事典マイペディア 「十便十宜」の意味・わかりやすい解説

十便十宜【じゅうべんじゅうぎ】

中国,清初の文人李漁が別荘伊園での生活をうたった詩。これに基づいて1771年に池大雅が十便図,蕪村が十宜図を描いた画帖が《十便十宜帖》である。17.9cm平方の小画面だが,前者密度の高い画面を構成し,後者は美しい自然描写で趣に富み,二人の特色がよく表れている。

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