土肥次郎の妻(読み)どひ・じろうのつま

朝日日本歴史人物事典 「土肥次郎の妻」の解説

土肥次郎の妻

没年:安貞2(1228)
生年:生年不詳
平安後期・鎌倉初期の女性。夫土肥次郎実平の子孫小早川氏の系図は,源頼朝の娘と記す。実平は伊豆での挙兵当初より頼朝に従って転戦し,妻は消息で味方の動静を知らせたので,頼朝はこれに助けられて味方を正確に移動させることができた。夫妻軍功が並びなきものであったこと,また,実平が元暦1(1184)年に備前,備中,備後3カ国の守護に任じられて重用されたことが,後世,妻の頼朝娘説を生んだのであろう。実平の死後,「土肥後家尼」として頼朝に拝閲するなど,土肥氏の側近御家人としての家格を守ることに努力した。

(田端泰子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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