デジタル大辞泉
「奥入」の意味・読み・例文・類語
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おく‐いり【奥入】
[1] 〘名〙
① 奥州の地に立ち入ること。
※
愚管抄(1220)五「
鎌倉をいでて、奥いりとて」
② 建物などの表から裏までの長さ。奥行。
※制度通(1724)一一「
南京の
大成殿と云ものは、高さ六間ばかり、はば二十間余、奥入十一二間ほどの堂なり」
③
巻末などに
注記が加えてあること。また、そのもの。
※
随筆・
戴恩記(1644頃)上「定家卿は巻々の末に、奥入とて少しづつ話し給へり」
④
商家の奉公人で、奥向きに出入りすることを許されている者。
※人情本・
花鳥風月(1830‐44頃)二「是誰ぞ来いよといふ声に奥入
(オクイリ)の小僧長松『
ヘイ』」
[2] (奥入) 「源氏物語」の注釈書。一巻。藤原定家著。天福元年(一二三三)以後の成立。定家が「源氏物語」青表紙本の各巻の奥に書き入れた故事、出典、引き歌などに関する勘物(考証)の集成。源氏物語奥入。定家卿釈。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報