デジタル大辞泉
「巫山戯」の意味・読み・例文・類語
ふざけ
ふざけること。「ふざけっこ」「悪ふざけ」
[補説]「巫山戯」とも当てて書く。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ふざ・ける【巫山戯】
〘自カ下一〙 ふざ・く 〘自カ下二〙 (「巫山戯」は
当て字)
① たわむれる。たわける。
※
歌舞伎・五大力恋緘(1793)三「おっと今宵は身共が立てぢゃ、松坂屋で戯
(フザ)けめされ」
(ロ)
冗談を言ったりおどけたりする。たわけた
言動をする。
※
咄本・
聞上手(1773)岡場所「おもいれにふざけて床へまわれば、
女郎も打ちとけ顔なり」
(ハ) 子どもなどが、たわむれて遊ぶ。
※
滑稽本・八笑人(1820‐49)四「てえげえにふざけたら、
稽古にかからっし」
(ニ) 男女が、たわむれる。いちゃつく。
※
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二「私共を家へ送込んでから、仕様が無いんですものヲ、巫山戯
(フザケ)て巫山戯て」
② (「ふざけた」「ふざけている」の形で) 人をばかにする。人をなめた言動をする。
※人情本・春秋二季種(1844‐61頃)初「人のうちへ挨拶もなく這入ッて来て、イケふざけた大あぐら」
[補注]「巫山戯」の当て字はこの語の使用されることの多かった遊里からの
連想で、中国の「巫山の雲雨」の
故事と「たはる(戯)」の表記が合わさって成立したものと思われる。
ふざけ【巫山戯】
① ふざけること。
※滑稽本・
東海道中膝栗毛(1802‐09)八「ぐっと大ふざけにひがのこのへりとりむく」
② 銭を使うこと。
散財。遊里でいう語。〔商業符牒袖宝(1884)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報