精選版 日本国語大辞典 「撞木・鐘木」の意味・読み・例文・類語
しゅ‐もく【撞木・鐘木】
〘名〙
※滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)七「その坊さまに撞木(シュモク)斗もたせて」 〔文献通考‐楽考〕
② =しゅもくなり(撞木形)
※俳諧・韻塞(1697)九月「病人と鉦木(シュモク)に寐たる夜さむ哉〈丈草〉」
③ =しゅもくづえ(撞木杖)
※浮世草子・椀久二世(1691)下「若衆は追付入物とてほうろく頭巾鐘木(シュモク)にてももらはねばおかず」
④ つく鐘の音のこと。
※一中節・家桜傾城姿(家桜)(1736)「明けの撞木(シュモク)に数とれば」
※続あにいもうと(1934)〈室生犀星〉「三尺撞木の上のはりつけ人の喉もとを槍で突いたり」
⑥ 歌舞伎で、張り子の馬が長時間立っているとき、その腹の下にあて、足にはいっている役者の肩にかかる重量を軽くする器具。撞木形の木に黒布をまいたもの。また、幽霊が提灯から抜け出すときにつかまる同形のものをもいう。
⑦ 「しゅもくざめ(撞木鮫)」の略。
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