梅若万三郎(1世)(読み)うめわかまんざぶろう[いっせい]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「梅若万三郎(1世)」の意味・わかりやすい解説

梅若万三郎(1世)
うめわかまんざぶろう[いっせい]

[生]明治1(1868)
[没]1946
能楽師。観世流シテ方。1世梅若実の長男。分家梅若吉之丞家を継ぐ。生来豊かな天分に恵まれ,加えて父の厳格な訓練を受け,40歳までに 200番の能を3度繰返して稽古をしたという。 1921年,弟の六郎とともに梅若流を樹立して宗家となったが,33年,観世流に復帰。帝国芸術院会員。朝日文化賞,文化勲章を受けた。演能 3000番,老女物のすべてを演じ,すべての条件に恵まれた斯界第一人者であった。芸談に『万三郎芸談』『亀堂閑話』がある。

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