画・劃(読み)かく

精選版 日本国語大辞典 「画・劃」の意味・読み・例文・類語

かく クヮク【画・劃】

[1] 〘名〙
① 易の卦(け)の文を表わす横の段、(陽)と(陰)との称。〔易経疏‐乾卦〕
漢字を構成する線で、一筆にかかれるもの。字画
※性霊集‐三(835頃)勅賜屏風書了即献表「君臣風化之道、含上下画、夫婦義貞之行、蔵陰陽点
※授業編(1783)一「画(クク)すくなくしてしかも字形楷正なれば」
[2] 〘接尾〙 (一)②の数を数えるのに用いる。
※和英語林集成(初版)(1867)「コノ ジワ ジュウサン k'waku(クヮク)デ ゴザリマス」
[3] 〘接頭〙 ある語に冠して「くぎる」意をあらわす語。「画時代的

かく‐・する クヮク‥【画・劃】

〘他サ変〙 くゎく・す 〘他サ変〙
① 線を引く。描く。また、書く。
正法眼蔵(1231‐53)洗浄廁籌(しちう)をもて地面を画することなかれ」
社会百面相(1902)〈内田魯庵学生「俯して砂上に字を画するものもある」
期間範囲などをはっきりくぎる。かぎる。
※思ひ出す事など(1910‐11)〈夏目漱石一八「狭い布団に劃された余の天地は、急に又狭くなった」
計画を立てる。もくろむ。企てる。
廃藩置県に就き諸藩の知事に賜はりたる勅語‐明治四年(1871)七月一四日「之を要するに、深く従前弊害を鑑し、遠く将来の猷謀を画す」

かく‐・す クヮク‥【画・劃】

〘他サ変〙 ⇒かくする(画)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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