磯巾着(読み)イソギンチャク

デジタル大辞泉 「磯巾着」の意味・読み・例文・類語

いそ‐ぎんちゃく【×磯巾着/菟葵】

花虫綱イソギンチャク目の腔腸こうちょう動物総称浅海岩石などに付着。体は柔らかく円筒形で、上端中央に口があり、その周囲触手が並ぶ。触手に刺胞があり、毒液獲物に注入して捕らえる。不消化物は口から排出接触刺激にあうと体を縮め、巾着のひもを締めたようになる。触手をのばした姿から石牡丹いしぼたんともいう。 春》「岩の間の―の花二つ/王城

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精選版 日本国語大辞典 「磯巾着」の意味・読み・例文・類語

いそ‐ぎんちゃく【磯巾着】

〘名〙 六放サンゴ類に属するミドリイソギンチャクタテジマイソギンチャクウメボシイソギンチャクなど一群の総称。体は柔らかい円筒状で、底面を浅海の岩石などにつけて生息する。先端の中央には口があり、その周囲にふさ状をした多数の触手がある。獲物が触手にふれると体の中に包み込み、きんちゃくの口を締めたようになる。体壁には刺胞群があり、自衛および獲物を殺すのに用いる。種類は多く、有性または無性生殖で繁殖し群体をなすものもある。他の動物と特別な関係をもつものも多くあり、ヤドカリヤドカリイソギンチャクカクレクマノミハタゴイソギンチャクなどの共生の例がよく知られている。ベニヒモイソギンチャク、イシワケイソギンチャクなどは食用になる。いしぼたん。《季・春》

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動植物名よみかた辞典 普及版 「磯巾着」の解説

磯巾着 (イソギンチャク)

動物。イソギンチャク目の海産動物の総称

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