粥川(読み)かいがわ

日本歴史地名大系 「粥川」の解説

粥川
かいがわ

高賀こうか山・ふくべヶ岳など武儀むぎ郡・美濃市境の山を水源として東流し、長良川に合流。全長約七・五キロ。粥川谷と川干かわぼし谷からなる。集落の大半は粥川谷に沿って点在。水源付近と合流地点との水位差は約四六〇メートルで、急流である。もとふじ川といったが、社(星宮神社)の二〇余町下の峰から一日中粥が流れ出したので、粥川に改名したとされる(「粥川山虚空蔵縁起」星宮神社蔵)。藤原広光による霊亀年間(七一五―七一七)瓢ヶ岳鬼退治、あるいは藤原高光による天暦二年(九四八)瓢ヶ岳の鬼退治という類似した二種類の伝承をもつ。粥川にはウナギが多く生息し、神の使いとして保護される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「粥川」の意味・わかりやすい解説

粥川
かゆがわ

岐阜県中部,郡上市美並地区を流れる長良川の小支流。ウナギの群生地として知られ,1924年天然記念物に指定。かつてこの地ではウナギの殺生が禁じられ,自然の群生状態が観察された。

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