日本大百科全書(ニッポニカ) 「美並」の意味・わかりやすい解説
美並
みなみ
岐阜県中西部、郡上郡(ぐじょうぐん)最南端にあった旧村名(美並村(むら))。現在は郡上市の南部を占める一地区。1954年(昭和29)下川(しもかわ)、嵩田(たけだ)2村が合併して成立、美並村となる。2004年(平成16)八幡(はちまん)、大和(やまと)、白鳥(しろとり)の3町、高鷲(たかす)、明宝(めいほう)、和良(わら)の3村と合併、市制施行して郡上市となる。旧美並村のおもな耕地や集落は、長良川(ながらがわ)沿いの段丘上にある。国道156号および長良川鉄道のほか、東海北陸自動車道が通じ、美並インターチェンジがある。岐阜・関市などへの通勤圏内にある。工業では輸送用機器の生産や関刃物の下請の研磨が行われる。夏から初秋にはアユ漁が有名。また、粥(かゆ)川のウナギ生息地、熊野神社の神ノ御杖(おつえ)スギは国指定の天然記念物である。
[上島正徳]
『『美並村史 通史編 上下』『美並村史 史料編』(1981、1984、1987・美並村)』