藤間勘十郎(1世,家系上の)(読み)ふじまかんじゅうろう[いっせい・かけいじょうの]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

藤間勘十郎(1世,家系上の)
ふじまかんじゅうろう[いっせい・かけいじょうの]

[生]寛政8(1796).大坂
[没]天保11(1840)
歌舞伎舞踊振付師,日本舞踊家。名義上は 2世。大坂の振付師瀬山家の一族に生れ藤間養子となり,藤間大助改名。一時養父と不和になり,のち和解したが,別家して茅場町に住み,天保2(1831)年勘十郎を継いだ。これが実質上の勘十郎家の始まりで,茅場町の藤間という。文政から天保にかけて活躍し,軽快な拍子本位の踊りの振付で,4世西川扇蔵と並び称された。代表作は『保名』『三社祭』など。なお,1世の養女よしが 2世を継ぎ,以後 5世まで代々女性が相続し,劇場との関係は絶えた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報