アッシニャ

百科事典マイペディアの解説

アッシニャ

フランス革命期,1789年―1796年に発行された紙幣。最初は革命政府が没収した王室・教会・亡命貴族領地担保とする公債であったが,紙幣として流通するようになった。1792年からは担保の価値を越えて乱発され,インフレをひき起こして民衆の生活を困窮させた。発行停止時の1796年にはその価値は額面のわずか1%であった。

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世界大百科事典 第2版の解説

アッシニャ【assignat】

フランスで革命中の1789年12月,国家財政の赤字を補てんするために発行され,革命暦4年プリュビオーズ(1796年2月)に廃止された紙幣。はじめは国有財産(革命により没収した教会財産)を担保として発行された5%の利子付債券であったが,紙幣として流通するようになった。しかし90年8月から無利子となり,やがて92年の革命戦争の開始とともに,膨大な国家支出を賄うのに,ほとんど無制限に濫発されたため,激しいインフレを引き起こした。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アッシニャ
あっしにゃ
Assignatフランス語

フランス革命期に発行された紙幣。1789年末、憲法制定議会は国有化した教会財産を担保に五分利付公債の発行を定めた。保証として、国有財産が「指定されている」assignerのでこの名がある。1790年8月末から利子が廃止されて不換紙幣として通用、5リーブル(フラン以前の通貨の単位)から100リーブルまで各種発行された。1792年春の対オーストリア開戦後、増発が続けられ、実質価値は下落し、1793年7月には額面の30%となった。山岳派の経済統制で一時50%に回復したが、1794年7月テルミドール反動後から急速に下落し、1795年9月には3%になり、総裁政府は1796年3月ついに廃止した。この不換紙幣の乱発、インフレーションによる経済変動は、革命の進展に大きな影響を与えた。[前川貞次郎]

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