改訂新版 世界大百科事典 「西原」の意味・わかりやすい解説
西原[町] (にしはら)
沖縄県中頭(なかがみ)郡の町。1979年町制。人口3万4766(2010)。沖縄島(本島)の中城(なかぐすく)湾に臨み,西は那覇市に接する。湾岸に肥沃な低地があり,琉球王府時代には南風原(はえばる),真和志とともに米を上納する王府の直轄地であった。第2次世界大戦前から沖縄有数のサトウキビ産地で,1906年には沖縄で最初の分蜜糖工場が設立された。花卉栽培も盛んで,工業として石油精製工業も立地する。戦前,戦後を通じて海外へ移住者を多くだした町でもある。沖縄自動車道の西原ジャンクションで那覇空港自動車道が分岐する。那覇市に近接するため住宅地化が進み,琉球大学も那覇市首里から移転した。第二尚氏王統の始祖尚円の屋敷跡〈内間御殿(うちまうどん)〉がある。
執筆者:堂前 亮平
西原[村] (にしはら)
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報