貞観(読み)じょうがん

精選版 日本国語大辞典 「貞観」の意味・読み・例文・類語

じょうがん ヂャウグヮン【貞観】

[一] 平安時代清和陽成天皇の代の年号(貞観一八年一一月より陽成天皇の代)。天安三年(八五九)四月一五日、代始により改元。太政大臣藤原良房摂政藤原良房・基経の時代。貞観一九年(八七七)四月、元慶(がんぎょう)と改元された。出典は「易経‐繋辞下」の「天地之道、貞観者也」による。
[二] 中国の唐の太宗の年号(六二七‐六四九)。

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デジタル大辞泉 「貞観」の意味・読み・例文・類語

じょうがん〔ヂヤウグワン〕【貞観】

平安前期、清和天皇陽成天皇の時の年号。859年4月15日~877年4月16日。
中国、太宗の時の年号。627~649年。

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日本の元号がわかる事典 「貞観」の解説

じょうがん【貞観】

日本の元号(年号)。平安時代の859年から877年まで、清和(せいわ)天皇、陽成(ようぜい)天皇の代の元号。前元号は天安(てんあん)。次元号は元慶(がんぎょう)。859年(天安3)4月15日改元。清和天皇の即位にともない行われた(代始改元)。866年(貞観8)閏3月、国家的儀式を行う朝堂院の正門・応天門が放火されて炎上した。太政大臣の藤原良房(よしふさ)は、この事件をたくみに利用して伴氏と源氏を追い落とし、同年8月、幼少の清和天皇の外祖父であることを理由に摂政(せっしょう)に就任した。この政変は、応天門の変といわれる。良房の摂政就任は人臣として史上初。これにより、良房は藤原北家全盛の基礎を作った。

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