日本大百科全書(ニッポニカ) 「アインホルン」の意味・わかりやすい解説
アインホルン
あいんほるん
Max Einhorn
(1862―1953)
アメリカの内科医。ロシアのグロドノに生まれ、ベルリン大学で医学を修めて、医師となった。その後アメリカのニューヨークに渡って、大学教授となった。1908年に発明した十二指腸ゾンデをはじめ、小型ランプによる胃内照明具(1887)、胃ゾンデ(1890)など多くの医科器械を創作した。また局所麻酔剤ノボカイン(塩酸プロカイン)の合成に成功した。著書として『胃液欠如症』(1892)、『胃疾患』(1896)、『腸疾患』(1900)、『食餌(しょくじ)療法』(1900)などがある。アインホルンの十二指腸ゾンデを使って行われるメルツェル・リヨン法Meltzer-Lyon methodによって、胆汁や膵液(すいえき)の検査や、黄疸(おうだん)、胆石症などの治療が長足の進歩を遂げた。1907年(明治40)来日している。
[古川 明]