日本大百科全書(ニッポニカ) 「アオクサカメムシ」の意味・わかりやすい解説
アオクサカメムシ
あおくさかめむし / 青臭亀虫
green stink bug
[学] Nezara antennata
昆虫綱半翅(はんし)目カメムシ科の昆虫。日本全土、朝鮮、中国、台湾に分布。体長は12~17ミリメートル、全体緑色のものが多いが、黄色斑紋(はんもん)が現れ、その広がり方で四つの遺伝的な型に分けられている。平地から低山地に普通にみられ、広範な植物の汁を吸うので各種農作物の害虫として知られ、とくにマメ類に大害を与える。成虫で越冬し、年に2~3回発生する。よく似た種のミナミアオカメムシN. viridulaは世界に広く分布する害虫で、日本では南部に限り生息する。
[立川周二]