日本大百科全書(ニッポニカ) 「アキカラマツ」の意味・わかりやすい解説
アキカラマツ
あきからまつ / 秋唐松
[学] Thalictrum minus L. var. hypoleucum (Sieb. et Zucc.) Miq.
キンポウゲ科(APG分類:キンポウゲ科)の大形多年草。茎は高さ0.5~1.5メートル。葉は2~4回3出の複葉で、小葉は倒卵形をなす。花は7~10月、大形の円錐(えんすい)花序に多数つき、淡黄色。カラマツソウに似るが、痩果(そうか)の基部が狭くならないことで区別される。新芽を食用とし、茎や葉を煎(せん)じて胃腸薬とする。日本全土に分布するもっとも普通なカラマツソウ属の1種で変異に富む。北海道や本州の高山には花がまばらにつき花柄が長い変種オオカラマツ(コカラマツ)、群馬県妙義山、埼玉県二子山には岩壁から懸垂する変種ミョウギカラマツがある。
[門田裕一 2020年3月18日]