アキダンテラ(読み)あきだんてら

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アキダンテラ」の意味・わかりやすい解説

アキダンテラ
あきだんてら
[学] Gladiolus callianthus Marais
Acidanther bicolor Hochst.

アヤメ科(APG分類:アヤメ科)の半耐寒性春植え球根草。アシダンセラともいう。熱帯アフリカおよび南アフリカ原産。球根はグラジオラスに似た扁平(へんぺい)な球茎。葉は剣状で長さ40~50センチメートル、秋に約90センチメートルの花茎を伸ばし、先端に数個の花を穂状につける。花径約10センチメートル、純白色で花芯(かしん)に紫赤色の錦(にしき)織り模様が入り、すばらしい芳香を有する。花壇用や現代的ないけ花に向いている。植え付けは4~5月、日当りのよい砂質壌土に適する。花が終わり11月に掘り上げた球根は、十分乾燥させ、暖かい所に貯蔵する。木子(きご)(地下茎に発生する小球)で繁殖する。

[平城好明 2019年5月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「アキダンテラ」の意味・わかりやすい解説

アキダンテラ

アキダンセラ,アシダンテラなどともよばれる。熱帯〜南アフリカ原産のアヤメ科の球根植物で,20種ほどが知られる。よく栽培されるのは,エチオピア原産のアキダンテラ・ビカラーあるいはその変種で,高さ60〜100cm,草姿はグラジオラス(春咲系)に似る。花は5〜6個がまばらにつき,白色で中心暗褐色斑紋があり,径7〜8cm,芳香性がある。花壇や切花に利用される。分球または木子(きご)でふやす。

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