アジア・アフリカ人民連帯機構(読み)あじああふりかじんみんれんたいきこう(英語表記)The Afro-Asian Peoples' Solidarity Organization

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

アジア・アフリカ人民連帯機構
あじああふりかじんみんれんたいきこう
The Afro-Asian Peoples' Solidarity Organization

1957年12月~1958年1月にエジプトカイロで開催された第1回アジア・アフリカ諸国民連帯会議で設置された、域内諸国人民の連帯と経済・社会文化協力推進のための民間国際連絡機関。略称AAPSO。加盟国は75か国で、各国内に国内連帯委員会をもつ。主要な意思決定は理事会が行うが、2年に1回総会にあたるAA諸国民連帯会議を開催するのを原則とする。1965年ウィネバ(ガーナ)での第4回連帯会議で、次回は北京(ペキン)で開催と決められたが、中ソ対立のあおりを受けて1967年の理事会で会場をアルジェアルジェリア)に変更、親中国派のボイコットを受けた。結局、第5回会議はようやく1972年にカイロで開催され、このときバングラデシュが加盟した。

 加盟各国間の利害対立のゆえに、南アフリカ共和国のアパルトヘイト反対などの特殊問題を除けば、合意が成立しがたい状況で、1981年3月、南イエメンで開かれた第13回理事会でも深刻な意見対立をみた。第5回会議を最後に、以後連帯会議は開催されていない。常設事務局はカイロ。

[黒柳米司]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

アジア=アフリカ人民連帯機構
アジア=アフリカじんみんれんたいきこう
Organization for the Afro-Asian Peoples' Solidarity

反帝国主義,反植民地主義の旗印もとに,アジア,アフリカ諸国人民の連帯強化とその経済的,社会的,文化的発展を目指す,民間レベルの国際的組織。 1957年 12月~58年1月カイロで開かれた第1回アジア=アフリカ人民連帯会議で設立された。本部はカイロ。中ソ対立の激化に伴い,66年中国は事実上脱退した。 92年現在 82ヵ国の民間団体が加盟。機関誌『連帯』 Solidarity (月刊) 。

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