イスラエルのテル・アビブ南南西約50キロメートル、パレスチナの地中海沿岸にある古代都市遺跡。現在の都市アシュケロンAshqelonは遺跡の東北東2キロメートルにあり、1948年以降イスラエル領。起源は紀元前2000年にさかのぼり、前19世紀のエジプトの記録に初めて現れ、当時はカナーン人(アモリ人、フィリスティア人、フェニキア人などの総称)の居住地であった。前14世紀のアマルナ文書にもみえる。前1220年ごろエジプトのラムセス2世に占領されたが、絶えず反乱した。その当時はフィリスティア(ペリシテ)人のペンタポリス(五都市)の一つとして有名であったが、エジプト、アッシリア、バビロニアの侵入を受けることが多く、前332年にはアレクサンドロス大王にも占領された。ユダヤのヘロデ大王の出生地とされているが、彼はこの地に壮大な建造物を営み、最近その一部が発掘された。後7世紀にアラブに占領され、十字軍時代にも戦場となった。エーゲ文明の影響を受けたフィリスティア土器が多数出土し、注目されている。
[糸賀昌昭]
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...