ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アッペル」の意味・わかりやすい解説
アッペル
Appel, Kenneth Ira
[没]2013.4.19. ニューハンプシャー,ドーバー
アメリカ合衆国の数学者。ニューヨークのクイーンズ・カレッジで数学を学び,1959年にミシガン大学で学位を取得。その後,イリノイ大学教授,ニューハンプシャー大学数学科長などを歴任した。1977年,ウォルフガング・ハーケンとともに,長年の懸案であった四色問題を解決した。四色問題は,1850年代に提示されたグラフ理論,位相幾何学(→トポロジー)の問題で,「どのような地図も隣接した領域が異なる色になるように塗り分けるために必要な色の数の最小値は 4である」と述べられる。双対グラフを考えると,どのようなグラフも辺で結ばれた頂点の色が異なるように,4色で頂点を彩色できるかという問題に言い換えられる。ハーケンとともにこの問題に取り組み,約 2000種類のグラフに帰着して証明を与えた。1979年,離散数学の分野で顕著な論文に贈られるファルカーソン賞をハーケンと共同受賞した。
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