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四色問題 よんしょくもんだいfour-colour map problem

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

四色問題
よんしょくもんだい
four-colour map problem

1850年代初めに提出された位相幾何学(→トポロジー)に関する問題地図の隣り合った領域,すなわち共通の境界線をもつ領域が,同じ色にならないように塗り分けるには,最低何色の色が必要かという問題である。3色では足りないことは,実際に 3色では塗り分けられない 4個の領域からなる地図を描くことによって容易に示すことができる。地図の業者などの間では,古くから 4色で十分であることが経験的に知られていたようである。1879年イギリスの弁護士アルフレッド・ブレイ・ケンプが発表した論文の議論に基づいて,どのような地図も 5色で塗り分けることができることが示された。トーラス(輪環体。ドーナツの表面の曲面)上に描かれた地図については,最低 7色が必要であることが知られている。四色問題は,双対的に考えると,平面グラフの辺で結ばれた頂点が互いに異なった色になるように彩色する問題と同値であり,位相幾何学およびグラフ理論の立場から研究されてきた。1977年にケネス・I.アッペルとウォルフガング・ハーケン率いるイリノイ大学の数学者のグループによってこの問題は解決された。アッペルとハーケンらは 1936通りの地図のリストをつくり,4色で塗り分けられない地図があるとしてもこれらのいずれかの場合に帰着されることを示し,結果としてすべての地図は 4色で塗り分けられることを証明した。この証明ではコンピュータが本質的に用いられた。四色問題に対してコンピュータを用いない証明を与える試みは今日もなされている。

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デジタル大辞泉の解説

よんしょく‐もんだい【四色問題】

いかなる地図でも境界線を接する国々は4色で塗り分けられることを証明せよ、という数学の証明問題。1976年米国のW=ハーケンとK=アッペルが大型コンピューターで証明した。

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百科事典マイペディアの解説

四色問題【ししょくもんだい】

平面または球面上のどんな地図も4色で塗り分けられるかどうかという問題。境を接する国は色を違えなければならないが,1点を共有するだけなら同じでもよい。1879年A.ケーリーが提出した古典的な位相数学の問題。
→関連項目位相幾何学

四色問題【よんしょくもんだい】

四色(ししょく)問題

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世界大百科事典 第2版の解説

ししょくもんだい【四色問題 four colour problem】

四色(よんしよく)問題ともいう。平面上または球面上に描かれた地図の国を色分けすることを考える。ここに,どの国も飛地をもたずつながっているものとし,また海も一つの国とみなすものとする。もちろん相隣る国には異なる色を使うが,2国の境が有限個の点である場合は同じ色を塗ってもよいとする。このようにするとき,〈平面上または球面上に描かれたどんな地図も4色だけで塗り分けできるであろう〉というのが四色問題である。

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大辞林 第三版の解説

よんしょくもんだい【四色問題】

「地図で、隣り合う国を異なる色で塗り分けるには最低何色必要か」という数学の証明問題。1840年にメビウス、1850年にガスリー兄弟が提出。ケーリーが79年に再提出。四色あればよいらしいことは経験的にわかっていたが、1976年ハーケンとアッペルにより大型コンピューターを用いて証明された。ししょくもんだい。

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世界大百科事典内の四色問題の言及

【四色問題】より

…四色(よんしよく)問題ともいう。平面上または球面上に描かれた地図の国を色分けすることを考える。…

※「四色問題」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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