日本大百科全書(ニッポニカ) 「アハベナンマー諸島」の意味・わかりやすい解説
アハベナンマー諸島
あはべなんまーしょとう
Ahvenanmaa
スウェーデンのストックホルムとフィンランドのトゥルクとのほぼ中間に、ボスニア湾の入口を押さえて位置する島嶼(とうしょ)群。スウェーデン語名のオーランド諸島Ålandの名でも知られる。平坦(へいたん)な岩盤からなる。一部で農業もあるが、スウェーデン語を話す住民は多くが漁業に従事する。アハベナンマー島が中心で、人口2万6008(2001)。中心都市のマーリアンハミナ(人口1万0492(1999))は古くから海運の中心として知られ、現在も海運が盛んである。1917年のフィンランド独立に際し、スウェーデン帰属論が強かったが、国際連盟の決定によりフィンランド領となった。軍事および外交を除く広範な自治権が与えられているが、スウェーデンへ移民する者が多い。
[塚田秀雄]