アベンティス(読み)あべんてぃす(その他表記)Aventis S.A.

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アベンティス」の意味・わかりやすい解説

アベンティス
あべんてぃす
Aventis S.A.

フランスのストラスブールに本社を置いていた世界最大規模のフランスの生命科学(ライフサイエンス)会社。1999年12月、フランスの大手医薬・化学会社であったローヌ・プーランと、ドイツ三大化学メーカーの一つであったヘキストの合併により、持株会社として発足したが、2004年サノフィ・サンテラボに吸収合併され、サノフィ・アベンティスとなった。

 フランスとドイツを代表する医薬・化学企業であったローヌ・プーランとヘキストの両社は、1980年代から生命科学事業(医薬、動植物薬)へ徐々に比重を移していった。1990年代に入ると国際競争の激化に伴い、成熟分野である化学製品事業の採算が急速に悪化した。そこで、成長分野である生命科学事業に投資を集中させるために、世界的な業界再編の流れのなかで合併の道を選択し、1998年12月に公表された。両社は合併までの間に化学製品事業を分離ないし売却していき、生命科学事業を中心とした合併成立となった。長い製薬事業の伝統をもつローヌ・プーランに対して、ドイツの化学企業のトップであったとはいえ、第二次世界大戦後に再建され、買収によって製薬部門をつくりあげてきたヘキストにとって、短期間でのライフサイエンス分野への事業転換は困難であった。合併にあたっては、ヘキストはアベンティスが株式の96.7%をもつ会社として残り、ローヌ・プーランがアベンティスと改称する形をとった。合併後の本社はフランスのストラスブールに置かれたが、事業の中心はフランクフルトにある医薬品事業のアベンティス・ファーマと、リヨンに本拠を置く動植物薬事業のアベンティス・クロップサイエンスであり、この二つがそれぞれの事業を統括した。2001年、アベンティス・クロップサイエンスはバイエルにより買収された。さらに2004年、アベンティスはフランスの製薬会社サノフィ・サンテラボにより約545億ユーロで買収され、サノフィ・アベンティスとなった。

[小澤一男・編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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