原子,分子,イオン,電子などの物質粒子1mol中に含まれるそれらの粒子の数。基本定数の一つで,原子量の基準に従って,質量数12の炭素の同位体12Cの12g中に含まれる原子数で定義され,その値は6.0221415(10)×1023mol⁻1である((10)は最後の2桁に±10の誤差があることを示す)。名の由来はアボガドロの法則に基づくが,実際は1867年オーストリアのロシュミットJoseph Loschmidt(1821-95)が論文の中で,1mm3中の気体の分子数の概算値を示したのが最初である。現在ではX線を用いて実測されているが精度には問題があり,上記の数値も精密に測定されている他の基本定数値から間接的に求められたものである。なお,0℃,1気圧の気体1cm3に含まれる分子数をロシュミット数Loschmidt's numberというが,ドイツ系の文献ではかつてアボガドロ数をロシュミット数と呼ぶ慣習があった。
執筆者:小野 嘉之
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「アヴォガドロ数」のページをご覧ください。
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