アランダム(その他表記)Alundum

デジタル大辞泉 「アランダム」の意味・読み・例文・類語

アランダム(Alundum)

酸化アルミニウムから作った研磨材耐火物原料にもする。本来は商品名。人造コランダム。

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精選版 日本国語大辞典 「アランダム」の意味・読み・例文・類語

アランダム

  1. 〘 名詞 〙 ( Alundum アルミナ質グレーンの商標名が一般化したもの ) アルミナを溶融した粒状物。硬度が高く、耐火性にすぐれ、るつぼ、耐火器具、研磨材などに用いられる。

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改訂新版 世界大百科事典 「アランダム」の意味・わかりやすい解説

アランダム
Alundum

アメリカのノートン社製のアルミナ質研磨材や耐火材につけられた商品名であるが,一般名のように使われることもある。1897年アメリカのヤコブズC.B.Jacobsによって発明されノートン社から発売されたもので,ボーキサイト,バン土ケツ岩などのアルミナ鉱石をアーク炉還元溶融し固化させた純度90~95%くらいの人工コランダム結晶(α-Al2O3)からなる。1910年にはAl2O399.5%以上の38アランダムが発売された。アランダムは褐色であるが,38アランダムは白色である。ダイヤモンド炭化ケイ素カーボランダム)には及ばないが,硬度が大きく,これらを粉砕整粒して研磨布紙に,あるいは微粉粒に少量の糊材を加えて整形し,加熱焼結して研削といしとして使われている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アランダム」の意味・わかりやすい解説

アランダム
あらんだむ
alundum

アメリカのノートン社製の人造コランダム研磨材の商品名。日本ではこの名が古くから使用されていたため、アルミナ質粒子をさす一般名のように使われている。ボーキサイトをコークスと電気炉内で溶融してつくる溶融アルミナや、アルミナ粉末を粘結剤で成形したのち焼成した焼結アルミナなどがある。硬度は焼結アルミナのほうが溶融アルミナよりやや低い。砥石(といし)、研磨布材として多量に使用される。また、るつぼなど耐火物原料としても使用される。

[守永健一]

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百科事典マイペディア 「アランダム」の意味・わかりやすい解説

アランダム

アルミナ質の研磨材で,米国ノートン社製の人工コランダムの商品名。一般名として使われることもある。アルミナを溶融し,徐冷して結晶としたもの。硬度が9でダイヤモンド,炭化ケイ素(カーボランダム)に次いで高く,研磨布・紙に加工され,研削砥石や耐火材にも用いられる。

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化学辞典 第2版 「アランダム」の解説

アランダム
アランダム
Alundum

礬土頁岩(ばんどけつがん),ボーキサイト,あるいはバイヤー法のアルミナをアーク炉で溶融すると得られる人造コランダムα-Al2O3の商品名.研磨剤,耐火物などに用いられる.

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