バイヤー法(読み)バイヤーほう(英語表記)Bayer process

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バイヤー法」の意味・わかりやすい解説

バイヤー法
バイヤーほう
Bayer process

1888年ドイツの K.バイヤーにより発明されたボーキサイト (アルミニウム原鉱) の精製法。粉砕したボーキサイトを焼いて有機不純物を除き,160℃,5~7気圧で高圧蒸気,カセイソーダで処理するとアルミニウムはアルミン酸ソーダとなって溶け,不純物の鉄,チタン,ケイ素などは沈殿して赤泥となる。これをろ別してろ液に含水アルミナ Al2O3・3H2O の種子を入れ,数日攪拌すると液中の含水アルミナが沈殿してくる。これをろ別,1100℃で煆焼すれば高純度アルミナ Al2O3 が得られ,アルミニウム製錬原料となる。ホール=エルー法と合せて,19世紀末以降のアルミ大増産の基礎となった。

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