アルプティギーン(その他表記)Alptigīn

改訂新版 世界大百科事典 「アルプティギーン」の意味・わかりやすい解説

アルプティギーン
Alptigīn
生没年:?-963

サーマーン朝奴隷出身の将軍。アブド・アルマリク1世の下で実権を握り,国政に介入したためホラーサーン総督へと更迭され,さらに君主ヌーフ2世によって,その職を解任され,バルフ逃亡,962年にサーマーン朝の軍隊を破って,ガズナ独立した。彼の奴隷サブクティギーンSabuktigīn(?-997)が後継者となり,その後,世襲となったため,史料ではサブクティギーンをガズナ朝創始者としている。
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関連語 清水

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルプティギーン」の意味・わかりやすい解説

アルプティギーン
Alp Tigīn

アフガニスタン,トルコ系ガズニー朝の創始者 (在位 962~963) 。トルコ人奴隷出身で,イラン系サーマン朝アブドゥル・マリクに親衛隊長として仕え,961年にはホラーサーン総督となった。アブドゥル・マリク没後主家に抗し,962年ガズニーに引きこもって独立。この王国は彼の子イスハークのあと,アルプティギーンに仕えた3人の奴隷に受継がれたが,最後のスブクティギーン即位 (977) 以降,ガズニー朝が成立した。

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