アレンの法則(読み)アレンノホウソク

デジタル大辞泉 「アレンの法則」の意味・読み・例文・類語

アレン‐の‐ほうそく〔‐ハフソク〕【アレンの法則】

アレンの規則

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

法則の辞典 「アレンの法則」の解説

アレンの法則【Allen's law(rule)】

粘性流体中で直径 d の球が速度 u で運動しているとき,球の受ける抵抗 F

Fd3/2 u3/2 ρ1/2 η1/2

のように表せる.これは,レイノルズ数が1から500程度の流体に適用可能である.

なお通常は,抗力係数 C とレイノルズ数 Re を用いて C=10Re-1/2の形で表現し,こちらをアレン法則と呼ぶことも多い.

アレンの法則【Allen's rule】

正常者は摂取しただけの糖質を利用できるが,糖尿病患者は糖質の摂取量が多くなればなるほど,利用できる糖質の割合は減少する.アレンの逆説則*と呼ぶ向きもある.

アレンの法則【Allen's law】

同種恒温動物では,寒冷な地方に生息する個体の体の突出部(四肢,尾,鼻面耳介など)は温暖な地方の個体に比較すると小さくなる.これは寒冷地域に生息するものが体内からの放熱を軽減するための適応と考えられている.

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のアレンの法則の言及

【温度適応】より

…生物の種,個体群,個体が環境の温度要因に適した特徴をもっていること,または適する方向に形態や機能が変化することを,一般に温度適応という。動物が耐えられる環境温度の上限と下限は種によって異なり,生息環境の温度と密接に関係している。耐えられる温度の幅が比較的広い動物を広温性,狭いものを狭温性とよび,高温側にかたよっているものを好熱性,低温側にかたよっているものを嫌熱性とよぶ。これらの特性は遺伝的に種にそなわったいわば系統発生的な適応である。…

【人種】より

…体構は数的に表現することが困難であるが,エスキモーに代表されるずんぐりした姿,ナイル上流住民のすんなりとした形の間には大きな違いがある。寒地哺乳類では体重に比して体表面積が小さいというアレンの法則がエスキモーにみごとにあてはまるのだが,足が短く胴が長いモンゴロイドの体型は熱発生と体熱放散のバランスをとるために生じた寒地適応の産物だといわれる。 血液型ではABO式がとくに広く調べられている。…

※「アレンの法則」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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