アレンの規則(読み)アレンノキソク(その他表記)Allen's rule

デジタル大辞泉 「アレンの規則」の意味・読み・例文・類語

アレン‐の‐きそく【アレンの規則】

寒冷地に生息する恒温動物は、温暖な地方に生息する同種のものに比べて耳・首・肢・尾などが短いという法則体表面積を少なくして体熱発散を防いでいるとされる。英国の動物学者アレン(J.A.Allen)が1877年に提起。アレンの法則。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アレンの規則」の意味・わかりやすい解説

アレンの規則
あれんのきそく
Allen's rule

動物の体部の大きさと気候条件との間に存在する規則の一つ。同種の恒温動物では、寒冷な地方に生息する個体の体の突出物(四肢、尾、耳、鼻面など)のほうが、温暖な地方の個体のものより比較的小形である現象をいう。イギリスの自然科学者アレンJ. A. Allen(1848―1899)により1877年に明らかにされ、寒冷地域の生息者が体熱の消費を軽減するための適応として説明される。同様の現象は変温動物の吻(ふん)、触手などでも観察される。

[八杉貞雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アレンの規則」の意味・わかりやすい解説

アレンの規則
アレンのきそく
Allen's rule

寒い地方に生活する定温動物ほど耳,翼,脚,吻,尾などの体の末端部が小さくなるという法則で,ウサギの耳などで実例が知られている。これは体表面積をできるだけ小さくすることにより,体温の発散を防ぐ適応であると説明されている。アメリカの動物学者 J. A.アレンが 1877年に唱えた。 (→ベルクマンの規則 )

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