ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説 アンリ・ファルマンIIIアンリ・ファルマンさんHenri Farman III 1910年 12月 19日,日本で初めて飛んだ航空機。その原型は 1909年4月6日フランス在住のイギリス人アンリ・ファルマンが製作し,パリで初飛行した。主翼は上下2枚の複葉で,左右の脚には長いそりをつけ,それぞれに2個ずつの車輪をつけていた。これでやわらかい草地で発着しても,転覆するのを防ぐことができた。また初めて補助翼をもち,横すべり旋回を防いだ。この原型機をひとまわり大きくして複座とし,出力を増したグノーム 60馬力エンジンをつけたのが,徳川好敏によって日本初の飛行に成功した,アンリ・ファルマン IIIである。その改良型は日本陸軍で制式に採用され,長く飛び続けた。基礎データは翼幅 10.40m,翼面積 50m2,全長 13.2m,速度時速 75km。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by