20世紀西洋人名事典 の解説
アンリ・ミロン・ド モンテルラン
Henry Millon de Montherlant
1896.4.21 - 1972.9.21
フランスの小説家,劇作家。
パリ生まれ。
別名アンリ・ド モンテルラン。
第一次世界大戦に従軍。1920年「朝の交代」で文壇デビュー。続いて「夢」(’22年)、「オッリンピック選手」(’24年)、「闘牛士」(’26年)を発表し作家としての地位を確立。その後時代を覆う精神的不安の波にまきこまれアフリカ各地を数年にわたり放浪し、ペシミズムに彩られた倨傲な選民思想を身につけ、「独身者たち」(’34年)により文壇に復帰し、次いで「若き娘たち」(’36年)、「女性への憐憫」(’36年)、「善の悪魔」(’37年)、「癩を病む女たち」(’39年)の四部作を発表し大きな反響をよんだ。第二次大戦後は劇作に専念し「死せる女王」(’42年)、「ポール・ロアイヤル」(’54年)などを発表し演劇の中心的存在となった。晩年再び小説に戻り「混沌と夜」(’63年)、「砂漠のバラ」(’68年)などを残したが失明の危機にさらされピストル自殺を遂げた。’60年アカデミー・フランセーズ会員。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報