イソフサギ(読み)いそふさぎ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「イソフサギ」の意味・わかりやすい解説

イソフサギ
いそふさぎ / 磯塞
[学] Blutaparon wrightii (Hook.f.) Mears
Philoxerus wrightii Hook.f.

ヒユ科(APG分類:ヒユ科)の多年草。茎は無毛で匍匐(ほふく)し、長さ2~7センチメートル。葉はやや肉質で対生し、線形または狭卵状へら形。花期は7~8月で、花は両性で短い柄があり、短枝上に少数頂生し、淡紅色。萼片(がくへん)5枚、雄しべ5本、葯(やく)は1室。花柱は短く、柱頭は2裂する。胞果楕円(だえん)形で裂開せず、種子褐色光沢がない。亜熱帯産で世界に約15種あり、日本には1種のみが鹿児島県の薩摩(さつま)半島などから屋久(やく)島、沖縄の海岸の波打ち際の岩上に生える。名は、なぎさの岩上に密生するのでいう。

[小林純子 2021年1月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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