イバラモ科(読み)イバラモか(英語表記)Najadaceae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イバラモ科」の意味・わかりやすい解説

イバラモ科
イバラモか
Najadaceae

単子葉植物イバラモ目の1科。1属約 50種を含み,淡水中に生じる。一年草で全草が水中に沈み,細い茎に細い線状の葉を対生または輪生する (→葉序 ) 。葉縁には細鋸歯が並び,葉の基部は鞘となって茎を抱く。花は雌雄別々の単性花で,雄花は花被がなく,ただ1本のおしべがあって膜質の包に包まれる。雌花も花被をもたず子房が裸出し,熟すと長楕円形の果実となる。日本にはイバラモ,トリゲモなどが各地池沼に生える。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「イバラモ科」の意味・わかりやすい解説

イバラモ科
いばらもか
[学] Najadaceae

単子葉植物。イバラモ属1属約35種を含む一年生水草。淡水または汽水性の沈水生で、花粉は水中媒である。茎はもろくて折れやすい。葉は線形で縁(へり)に著しく鋸歯(きょし)があり、対生または輪生する。花は単性花で1個が腋生(えきせい)、花被(かひ)は透明で鞘状(しょうじょう)。雄花は雄しべ1本、葯(やく)は1~4室、雌花は雌しべ1本、花柱は2~4本で線形。果実は痩果(そうか)状、果皮は薄く半透明種子は1個でき、表面に網目模様がみられる。

[大滝末男]

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