イブヌル・ハイサム(その他表記)Ibn al-Haytham

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イブヌル・ハイサム」の意味・わかりやすい解説

イブヌル・ハイサム
Ibn al-Haytham

[生]965頃.バスラ
[没]1038. カイロ
イスラム教徒の数学者,物理学者。ラテン名はアルハゼン Alhazen。ファーティマ朝ハーキムに仕えてナイル川治水にあたろうとしたが,不可能であることを悟ったと伝えられている。最もよく知られた業績は,初めて正しい視覚理論を与え,視覚は対象物から出た光が目に入ることによって起こると主張したことである。光の反射屈折,虹,レンズの機能などについても論じた。日没後あるいは日の出前の薄明現象を大気屈折で説明したのは彼であるとされているが,別人の業績であるとの説もある。彼の『光学』は 1270年にラテン語に翻訳され R.ベーコンウィテロなどに大きな影響を与えた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

顔や四肢に特有の紅斑がみられる疾患で,伝染性紅斑の俗称。パルボウイルスの感染によって年長幼児,低学年児童に好発し,乳児や成人には少ない。1〜2週間の潜伏期ののち突然発疹が出る。発疹は両ほおに対称的に生...

リンゴ病の用語解説を読む