インド=パキスタン紛争(読み)インド=パキスタンふんそう(その他表記)Indo-Pakistan dispute

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インド=パキスタン紛争」の意味・わかりやすい解説

インド=パキスタン紛争
インド=パキスタンふんそう
Indo-Pakistan dispute

1947年8月のインド,パキスタンの分離独立以来,両国間に生じた一連紛争。 (1) カシミールの帰属問題 (カシミール紛争 ) ,(2) インダス川水利権問題,(3) 国境問題などをめぐって両国は独立当初から対立を続けた。インドが非同盟を打出せばパキスタンは東南アジア条約機構 SEATOに加盟し,インドと中国の関係が悪化すればパキスタンは中国に接近するなど,いわば犬猿間柄にある。具体的な係争問題のうち,国境問題については 59年 10月に東部国境,60年1月に西部国境の問題がほぼ解決し,また水利権問題も世界銀行の斡旋で,60年9月インダス川水利条約が調印されて解決した。しかしカシミールの帰属問題では,いまだ最終的解決をみていない。 71年3月から活発になった東パキスタン西パキスタンからの分離独立運動はインドを巻込み,同年 12月第3次印パ戦争が起ったがパキスタンが敗れ,東パキスタンはバングラデシュとして独立。 72年7月インド,パキスタンの間に平和協定が結ばれ,76年には国交が回復された。

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