ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウィギリウス」の意味・わかりやすい解説
ウィギリウス
Vigilius
[没]555.6.7. シラクサ
教皇 (在位 537~555) 。教皇大使としてコンスタンチノープルに滞在中,キリスト単性説の後援者である皇后テオドラと結び,教皇シルウェリウスの追放を画策して成功,跡を襲った。皇帝ユスチニアヌス1世によりコンスタンチンノープルに召喚され,三章書論争で皇帝を支持するように圧力を受けた。抵抗の末皇帝に屈伏,一度はこれを取消したが,554年圧力により再度皇帝に屈した。彼の態度は教皇の権威をおとしめ,第1バチカン公会議では教皇不謬性に反対する人々によって,その反証とされた。
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