屈伏(読み)クップク

デジタル大辞泉 「屈伏」の意味・読み・例文・類語

くっ‐ぷく【屈伏/屈服】

[名](スル)《古く「くつぶく」とも》
相手の強さ・勢いに負けて従うこと。力尽きて服従すること。「権力に―する」
相手を敬い平伏すること。〈日葡
[類語]服従忍従屈従帰順帰服負ける敗れる参る敗北する敗退する完敗する惨敗する大敗する惜敗するやられる土がつく一敗地にまみれる屈するふくするくじけるひざを屈する降伏降参投降恐れ入るギブアップかぶとを脱ぐシャッポを脱ぐ一本取られる敗戦負け戦ひざをかがめる軍門にくだぎゃふんお手上げ諦める思い切る断念観念往生諦念ていねん諦め閉口辟易へきえき途方に暮れる始末に負えない手に負えない手も足も出ないへこたれる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「屈伏」の意味・読み・例文・類語

くっ‐ぷく【屈伏・屈服】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「くつぶく」 )
  2. 勢いに恐れて従うこと。力尽きて服従すること。負けを認めること。
    1. [初出の実例]「資明卿理を尽して責められければ、宣房卿顔色誠に屈伏(クツフク)して」(出典太平記(14C後)五)
    2. 「どうせ、こんな手合を弁口(べんこう)で屈伏させる手際(てぎは)はなし」(出典:坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉六)
    3. [その他の文献]〔荘子‐大宗師〕
  3. かがみ伏すこと。相手を敬って平伏すること。
    1. [初出の実例]「Cutbucu(クツブク)」(出典:日葡辞書(1603‐04))
    2. [その他の文献]〔後漢書‐周党伝〕

屈伏の語誌

本来の用字は、が「屈服」、が「屈伏」である。中世の節用集の多くは「屈伏」を用いているが、明治末になると「屈伏」「屈服」が併用されるようになる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「屈伏」の読み・字形・画数・意味

【屈伏】くつぷく

屈服。

字通「屈」の項目を見る

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